
FEW JP 様
時間に追われるチームメンバーへ、モチベーション可視化で相互理解を促進
組織心理学に基づいて開発されたモチベーター・アセスメントとエンゲージメントのサーベイを用いて、個人や組織、チームのモチベーターを可視化・改善するAttuned が3分でわかる資料です。
ダウンロードはこちら日本企業が変革を続けていく上で、企業価値の源泉として「人材」を位置づけ、その投資や活用方法を「経営戦略とどう連動させるか」という視点が重要視されて来ています。そんな中、日本企業の指針として、「人材版伊藤レポート」は高い影響力を持っています。
ただ、81ページにもわたるレポートを読み解くことが困難であるという意見も聞かれるため、本記事では、2022年5月に発行された「人的資本経営の実現に向けた検討会 報告書~人材版伊藤レポート2.0~」からAttunedインターン河本がキーワードを抽出してレポートします。
レポートの中でも比較的新しい概念であり、"半歩先を実践する"組織で取り入れられているキーワードを5つ(「サクセッションプラン」「サバティカル休暇/留学支援」「アルムナイネットワーク」「CHRO」「知と経験のD&I」)抽出しています。
前回の記事(「改めて知ろう!人材版伊藤レポート2.0 頻出キーワード4選」)では、「人的資本経営」「社員エンゲージメント」「リスキル/学び直し」「ウェルビーイング」という、HR用語としては名前が比較的世に知られているキーワードを挙げました。ぜひ併せてご一読を!今回の記事では、あまり知られていない、今勉強したい新しいキーワードについて詳しく解説していきます!
サクセッションプランとは、「将来の経営陣やリーダー層を早期に特定・育成し、組織内で計画的に後継者を確保していく仕組み」を指します。
日本企業はかねてより、長期雇用やOJTを通じて人材を育成してきましたが、経営環境の変化が激しくなった現在、潜在能力の高い若手を早期に選抜し、意図的にストレッチアサインメントを与える必要性が高まっています。サクセッションプランを整備することで、どのポストに誰を充てるのかを迅速かつ適切に判断でき、組織のレジリエンス強化にもつながります。
伊藤レポート2.0では、特に「20~30代からハイポテンシャル人材を選抜し、試練の場を与える」「指名委員会が社外取締役の視点も含めてモニタリングする」など、ガバナンス改革との連動が強く打ち出されました。
実際に、サイバーエージェントが成長事業分野の社長ポジションに新卒・若手社員を登用するなどして、若手経営者を次々に輩出している事例がレポートで紹介されています(実践事例集 P.38-41)。
サバティカル休暇や留学支援とは、「社員が一定期間、業務を離れて社外で学習や研究、留学を行い、新たな知見・スキルを身につける制度」を指します。
もともとは研究職や学術界で馴染みのある制度でしたが、近年のビジネス領域でも、リスキルや新規事業創出を後押しする仕組みとして注目されています。海外大学院で専門知識を深める、ベンチャー企業に出向して事業運営を体感するなど、多様なスタイルが考えられ、社員が長期的に成長し続ける環境を整えられる点が魅力です。
伊藤レポート2.0では、「リスキルと処遇・報酬の連動」を強調し、企業が社外での学習機会を積極的に提供することが提言されています。具体的には、サバティカル休暇を導入し、一定期間職場から離れて海外大学院へ留学したり、国内外の研修プログラムに参加することで専門性を飛躍的に向上させる狙いがあります。
また、学び得たスキルを社内へ還元しやすくするために、「休暇中も社内とのコミュニケーションを保つ」「復帰時に適切なポジションをアサインする」といった運用面の工夫も求められています。
アルムナイネットワークとは、「退職・転職した元社員(アルムナイ)との関係性を継続的に保ち、有形無形の連携を図る仕組み」を指します。
海外ではメジャーな概念でしたが、日本でも近年、定着し始めました。アルムナイが他社で新たなスキルや知識を習得した後、再び自社に戻る「出戻り採用」や、アルムナイ同士が情報交換するコミュニティなど、多様な形態で企業の人的資本を拡大し続ける狙いがあります。
伊藤レポート2.0では、人材ポートフォリオを「動的」にとらえる必要性が強調されています。その一環として、「平時からアルムナイとのネットワークを維持し、人材が社外に出ても連携可能な状態を作る」施策が紹介されました。
これは、過去の慣行と異なり「退職=縁切れ」としないことで、組織外で専門性を深めた人材が帰ってきやすい環境を整えるものです。社員の流動性が増すほど、この取り組みの重要性は高まると指摘されています。
実際に、双日が経営人材候補の確保策として外部人材やアルムナイ人材を含めた幅広いネットワークを形成しているケースが取り上げられています(実践事例集 P.42-45)。
CHRO(Chief Human Resource Officer)は、経営陣の一員として人材戦略の立案・実行を責任を持って進める役職です。CEOやCFOと同格の意思決定権限を持ち、社員や投資家との対話もリードします。
従来の日本企業では「人事部長」「人事担当役員」というポジションは存在してきましたが、経営戦略と完全に連動し、人材投資の優先順位を明確化して実践する役割は相対的に弱かったのが実情です。CHROの設置はそのギャップを埋めるための重要なステップとなります。
伊藤レポート2.0では、CHROが「経営トップとともに人的資本経営を推進するキーパーソン」として明確に言及されています。レポートでは、事業経験を持つ人事部門の社員を計画的に育成し、経営者目線で人材配置や育成策を考える必要があると強調しています。
実際に、ソニーグループはグローバル展開をにらみつつ、CHROが投資家との対話に積極的に登場する事例も示されています(実践事例集 P.46-49)。
D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)とは、性別や国籍に限らず、専門性、キャリア背景、価値観など多様な個人の違いを認め合い、組織の力に変えていく考え方です。
特に「知と経験のD&I」とは、単に属性の多様化を目指すだけでなく、様々な専門知識や過去の経験を掛け合わせることで非連続的なイノベーションを生む視点が重視されます。
伊藤レポート2.0では、ダイバーシティ施策を「多様な人材を活用してこそ、新規事業領域の開拓や変革が可能になる」という文脈で語っています。
D&Iという、性別や国籍などの多様性をイメージされる方も多いかもしれませんが、表面的なバックグラウンドが同じだとしても、内面的な、経験則の知見や専門性にダイバーシティを持たせることも大切なのです。
例えば、LIXILでは、キャリア採用者と従来からの正社員が相互に学び合う仕組みをつくり、知と経験のD&Iを実現しています。こうした多様性が組織学習を活性化し、独創的なアイデアを生み出す源泉になっています(実践事例集 P.74-77)。
今回取り上げた5つのキーワード、「サクセッションプラン」「サバティカル休暇/留学支援」「アルムナイネットワーク」「CHRO」「知と経験のD&I」は、人材版伊藤レポート2.0が示す多様な切り口の一部ですが、どれも企業の競争力を大きく左右する重要テーマです。
例えば、サクセッションプランがあれば、経営トップ層の継承や組織変革をスムーズに推進できますし、サバティカル休暇や留学支援を整えれば、社員が自律的に学び成長できる環境を創出できます。アルムナイネットワークによって、組織外でキャリアを積んだ人材が再度加われば、新たな視点やノウハウを内部にもたらす効果が期待できます。
いずれも、伊藤レポート2.0に掲載されている事例からは、日本企業がこれらの取り組みを行っていることがうかがえます。
Attunedでは、これらの施策の効果を最大化することに繋がるサービスを提供しています。Attunedと共に、企業価値の向上だけでなく、社員一人ひとりの活躍や幸せを同時に実現する可能性が開かれていくでしょう。
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