HR分析・データ活用のススメ / 人材版伊藤レポート2.0 ななめ読み #1 人材データ

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人材データの効果的な収集と活用は?

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現代の企業経営において、人的資本の価値を最大限に引き出すためには、データを基盤とした意思決定が重要です。人材を「資本」として捉える人的資本が経営アジェンダとして求められる中、経営戦略と人材戦略を効果的に結びつけるための基盤として、人材データの収集と活用が欠かせない要素であると指摘されています。

経済産業省による「人材版伊藤レポート」が示した内容を更に深掘り・高度化し、人的資本経営において具体化させようとする際に、実行に移すべき取り組み、及びにそのポイントを示す、2022年5月に発行された「人的資本経営の実現に向けた検討会 報告書~人材版伊藤レポート2.0~」の概要をAttuned インターン河本がレポートします。


目次

1. 人材データとは?活用する目的

2. 人材データの収集と分析

3. 人材データ活用のメリットと課題

4. まとめ


1. 人材データとは?活用する目的

人材データの主な定義は、従業員のスキル、経験、職務履歴、成果、そしてエンゲージメントのレベルに関する情報を指します。

現代のビジネス環境では、データを収集して分析し、それをもとにした意思決定が組織の競争力を左右します。「人材版 伊藤レポート2.0」では、経営戦略と人材戦略を結びつける基盤として、人材データの収集と活用の重要性を強調しています。

企業の競争力を左右するこの取り組みは、情報基盤を整備し、「As is」と「To be」のギャップを把握することで、より的確な意思決定を可能にします。このプロセスが、持続的な成長を支える人的資本経営の実現に欠かせません。

具体的には、企業が人的資本経営における目標を達成するために必要な人材像やスキルセットを明確にし、それに基づいた戦略を展開することが求められます。

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2. 人材データの収集と分析

データ収集の方法
「人材版 伊藤レポート2.0」におけるデータ収集の方法として、以下のポイントが挙げられています。 
  • 情報基盤の整備
    • 従業員のスキルや経験、キャリア目標を定期的に収集するための人事情報基盤を整備。
  • サーベイの活用
    • パルスサーベイやアンケートを実施し、従業員のエンゲージメントや満足度を把握。
  • 段階的な拡張
    • 収集する情報を段階的に拡張し、まずは重要なKPIに関連する情報を優先。
データ分析の実践方法
  • ギャップ分析
    • 現在の人材のスキルや経験と目標状態の間のギャップを数値化し、優先的に対応すべき領域を特定する。
    • 必要な人材像はできる限り具体的に定義する。期間や人数に関する具体的な目標も可能な範囲で設定し、定期的に目標達成の進捗を確認する。
  • 情報基盤の活用
    • 組織内のデータを可視化し、経営陣が迅速に意思決定できる環境を整える。
    • ただ、元から包括的な人事情報基盤の整備をするのではなく、まずはスモールスタートで、自社が重視するKPIに直接関連する情報の整備を優先する。
  • 採用計画の最適化
    • AIや分析ツールを活用し、採用候補者のスキルや適性を評価する。

KPIを設定し、目指すべき姿(To be)と現在の姿(As is)のギャップを把握、いずれも継続してデータ収集・分析していくという姿勢が求められます。

成功事例としては、ある企業において、従業員のデジタルスキルの不足を特定し、集中的な教育プログラムを導入することで、短期間で業績向上に成功した事例が報告されています。

DALL·E 2025-02-12 11.37.31 - A simplified business diagram illustrating KPI tracking with a focus on _As is_ (current state), _Gap,_ and _To be_ (target state). The diagram featur.webp

※画像はイメージです

3. 人材データ活用のメリットと課題

人材データ活用のメリットとして、以下が挙げられます。

  • 戦略的な人材配置
    • 必要なスキルを持つ人材を適切に配置することで、組織全体の効率が向上。
  • 早期問題発見
    • データ分析を通じて、離職リスクのある従業員や、業績が低迷する部門を早期に特定可能。
  • 経営戦略の一貫性
    • 人材戦略が経営戦略と整合することで、企業価値の向上につながります。

一方で、プライバシー保護やデータの透明性の確保、適切な規制遵守が課題として挙げられます。データ分析に偏りが生じないよう、公平性と倫理を考慮する必要があります。

また、情報基盤の導入には初期コストやリソースの投資が求められ、全社的な取り組みが不可欠です。

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4. まとめ

「人的資本が重要」という認識を超えて、人的資本経営という変革を、どう具体化し、実践に移していくかを主眼とし、作成された「人材版伊藤レポート2.0」についてレポートしました。

人材データの収集と活用は、企業の未来を切り拓くための鍵となります。適切な情報基盤の整備により、従業員のスキルや経験を可視化し、「As is - To be」のギャップを把握することで、経営戦略に直結した人材戦略を構築できます。

従業員のデータを確保、可視化、適切に理解するという企業の目的において、Attunedは効果的なソリューションをサービスを通じて提供します。


Attunedとは?

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