HR分析・データ活用のススメ / 人材版伊藤レポート2.0 ななめ読み #3 自律型人材の育成

HR分析・データ活用のススメ / 人材版伊藤レポート2.0 ななめ読み #3 自律型人材の育成

自律型人材を育成するには?

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現代のビジネス環境は、急速な変化と複雑化が進む中で、従業員一人ひとりの自律性と柔軟性がこれまで以上に重要視されています。人材が企業競争力の源泉となり、人的資本の考え方が注目されています。

組織の持続可能な成長とイノベーションを実現するためには、自ら学び、考え、行動できる自律型人材の育成が重要です。

経済産業省による「人材版伊藤レポート」が示した内容を更に深掘り・高度化し、人的資本経営において具体化させようとする際に、実行に移すべき取り組み、及びにそのポイントを示す、2022年5月に発行された「人的資本経営の実現に向けた検討会 報告書~人材版伊藤レポート2.0~」の概要をAttuned インターン河本がレポートします。


目次

1. 自律型人材とは?

2. 自律型人材を育成するには?有効な施策

3. 自律型人材育成のメリットと課題

4. まとめ


1. 自律型人材とは?

自律型人材とは、自ら学び、考え、行動できる能力を持つ従業員を指します。

「人材版 伊藤レポート2.0」では、従業員が自己主導でキャリアを築き、組織の価値創造に貢献するための環境づくりの重要性が強調されています。

自律型人材育成は、企業がイノベーションを生み出し、急速に変化する市場環境に適応するための鍵となります。

従業員が自律的に学び、挑戦し、成長できる機会を提供することで、企業全体の競争力を向上させることができます。

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2. 自律型人材を育成するには?有効な施策

従業員の自律性を高めるためには、従業員が成長する機会を用意することが大切です。

個々の従業員の自助努力によるリスキルの効果には限界があります。成長機会を用意し、その上で自らの意思で成長しようと意欲的にさせることが必要です。

そのために有効な施策は以下のものがあります。

  • キャリア形成の自由度の担保
    • 従業員が自身のキャリアを計画し、目標を設定するためのサポート。

    • 例えば、社内公募制度やジョブローテーションを活用して、多様な経験を積む機会を提供する。
  • リスキル・学び直しの支援
    • 社内外の研修プログラムやオンライン学習プラットフォームを整備。従業員の現職の内容に関わらずリスキルに挑戦できる機会を提供し、主体的なリスキルを促す。

    • 特定のスキルセットに特化したプログラムを提供し、個人の能力向上を図る。自社に不足するスキル・専門性を有するキーパーソンを社内外で特定し、スキルの伝播を任せる。
  • 組織内外の経験の機会提供
    • 社内起業プログラムや外部出向を通じて、多様な視点を持つリーダーを育成。会社全体を統括する体験や、事業プロセスを創造的に考える経験を積むことができる。

    • 他社や異業種での経験を積むことによって、業務への新たなアプローチを獲得する。経験をした従業員がその経験を持ち帰ることで、周囲の人材への連鎖的な良い影響が考えられる。

総じて重要なことは、スキルや専門性の向上が従業員にとってどのような意義を持つのか、丁寧にコミュニケーションを行うことです。

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※画像はイメージです

3. 自律型人材育成のメリットと課題

メリット

  • イノベーションの創発
    • 従業員が自由に考え、行動できる環境は、新しいアイデアや解決策を生む土壌となり、イノベーションを創発する。
  • 適応力の強化
    • 自律型人材は変化に対する柔軟性が高く、組織の変革を支える存在となり、企業としての価値がある。
  • エンゲージメントの向上
    • 自らのキャリア形成に積極的に関与できる環境は、授業員の働きがいややりがいを高め、従業員エンゲージメントの向上に繋がる。

課題

  • 文化的な壁
    • 自律性を重視する文化を浸透させるには、既存の上下関係や慣習を見直す必要がある。
  • スキルギャップ
    • 自律型人材育成には、従業員が必要とするスキルやリソースを提供することが重要であり、人材データの継続的な収集が必要。
  • キーパーソンへの過度な依存
    • 自律性を高める施策を長期にわたって継続する場合、会社としてキーパーソンに依存し続ける可能性がある。代わりにリスキルの「主導を担える後継者の育成が必須。

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※画像はイメージです

4. まとめ

「人的資本が重要」という認識を超えて、人的資本経営という変革を、どう具体化し、実践に移していくかを主眼とし、作成された「人材版伊藤レポート2.0」についてレポートしました。

自律型人材の育成は、企業の持続可能な成長を支える重要な要素です。「人材版 伊藤レポート2.0」では、従業員が自ら学び、成長し、価値を創造する環境の構築が求められています。

企業が自律型人材育成に取り組むことで、イノベーションを促進し、変化する市場環境に柔軟に対応できる組織を作り上げることが可能です。今後の競争を勝ち抜くためにも、従業員一人ひとりが主体的に成長できる仕組みを整えることが求められます。

各従業員に沿ったリスキルの場のアサインは、各々のポテンシャルを理解することが大切です。Attunedは従業員の仕事に対するモチベーションを可視化するサービスを提供し、価値観の理解をサポートします。


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