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効果的な1on1ミーティングを実現するためにりー0

~マネージャーが意識すべき3つのポイント~

企業を取り巻く環境がめまぐるしく変化し、顧客のニーズも多様化する現代。多くの企業は変化に対応すべく、自社のビジネスモデルや組織のあり方を見直す必要に迫られています。それに伴い、上司と部下の関係性も、縦の命令系統やレポートラインに縛られず、信頼をベースにした関係へと変化しているのが現状です。メンバーのマネジメント方法もアップデートすることが求められている時代だといえます。

こうした信頼をベースにしたマネジメントを実現する人材育成の手法として、「1on1ミーティング」を取り上げます。もともとシリコンバレーの企業で、1on1ミーティングはカルチャーとして根付いてきました。現在では、業種や職種を問わず、日本国内の企業でも徐々に浸透しつつあります。

1on1ミーティング

1on1ミーティングとは?

1on1ミーティングとは、上司と部下が原則として定期的に、30分間~1時間程度面談するというマネジメントの取り組みのこと。面談というと、上司が部下に評価をくだすイメージをもつ読者もいるかもしれません。ですが、1on1ミーティングの真髄は「部下の成長を促す対話」にあります。

具体的には、部下が業務上の課題やキャリアについて相談したり、これまでの実績を上司とともに振り返ったりします。上司は部下が気づきを得て、成長できるよう、フィードバックなどを通じてサポートします。よって、上司は主に「聞き役」「コーチ」の役割を担います。

1on1ミーティングのメリット

1on1ミーティングは上司と部下との接触回数を増やし、信頼関係の構築に役立ちます。また、上司は部下とコミュニケーションをとることで、部下の価値観や、モチベーションに影響を及ぼすようなプライベートな情報などを知ることができます。それをマネジメントに役立てられるのも、1on1ミーティングのメリットの1つです。

うまく実施すれば、メンバーのエンゲージメントを高め、優秀な人材のリテンションの効果も期待できます。

先駆事例ヤフーに学ぶ

1on1ミーティングの具体的な流れや、関わり方のポイントをつかむには、ヤフー株式会社 常務執行役員、本間浩輔氏の著書『ヤフーの1on1 部下を成長させるコミュニケーションの技法』がおすすめです。Yahoo! JAPANを運営するヤフーでは、2012年から個人面談を1on1ミーティングと呼ぶようになり、週1回30分を基本に実施し続けているといいます。

ヤフーが大事にしている方針は、部下に経験学習を促し、次にとるべきアクションを気づかせること。その翌週には実行した結果を上司がヒアリングし、さらなる向上のためのステップを一緒に考え出していく、というサイクルを回していきます。これが上司と部下のコミュニケーションを円滑にし、部下のモチベーションアップにつながっているそうです。

「1on1ミーティングがうまくいかない!」 マネージャーが陥りがちな罠

とはいえ、「1on1ミーティングがうまくいかない」と悩むマネージャーも少なくありません。そもそも、部下全員と時間をコンスタントにとることは、マネージャーにとって至難の業でしょう。「部下の視野が狭く、視座が低いように感じる」「部下に気づきを促すどころか、雑談ばかりで時間の無駄に思えてしまう」。こうした問題が発生するケースもあります。

よくあるNGのケースは、上司のほうが話しすぎるというもの。部下を支援しようとするあまりアドバイスや経験談を語ることに時間を多く割いていないかどうか、振り返ってみましょう。

有意義な1on1ミーティング

有意義な1on1ミーティングのために、マネージャーが意識すべき3つのポイント

ここで、1on1ミーティングを、部下の成長、そして組織の成長にも寄与する時間にするために、マネージャーが意識すべきポイントを3つ紹介します。

(1)アクティブリスニングの姿勢を大事にする

出発点は「部下のことをもっと知ろう」という意識をもつことです。そこで重要なのがアクティブリスニング。アクティブリスニングとは、単に相手の話を黙って聞くのではなく、相槌を打ったり、相手が話したキーワードをくり返したりして積極的に耳を傾けることを意味します。これにより、部下は考えを整理でき、「聞いてもらえている」という安心感とともに上司への信頼度を高めていきます。

(2)部下のモチベーションの特徴を把握しておく

1 on 1の効果を高めるには、事前に部下の「モチベーションの特徴」を上司が把握しておくことをおすすめします。たとえば、「競争性」が強い部下なら、1on1ミーティングでの関わりにおいてもその「競争性」がうまく働くようなフィードバックをする。そうすれば、部下のモチベーションを高めやすくなります。部下一人ひとりのモチベーションを知るには、Attunedなどの診断を活用するのも効果的です。(詳細はこちら)

(3)問いのレパートリーを増やしておく

部下の気づき、内省を促すには、上司が「良い問いかけ」のレパートリーを増やしておくことが重要です。基本的には、部下の話したいトピックを話してもらいます。そして、ミーティングが終わる頃には、部下が「今日からここを改善してみよう」と思えるよう、具体的なアクションプランへの落とし込みを促すとよいでしょう。

具体的にはこうした問いが挙げられます。

  • 「現在取り組んでいるプロジェクトで気になっていることや課題に感じていることはありますか?」

  • 「今回の出来事から何を学びましたか?」

  • 「この学びを次にどこで活かしますか?」

また、上司が忙しくて1on1ミーティングの時間が取れないという場合は、1回15分にする、隔週で実施するなど柔軟に対応しましょう。

これが1on1ミーティングを継続させる秘訣です。部下一人ひとりの成長を支援するマネージャーが増えれば、風通しがよく、コラボレーションが生まれやすい社風づくりにも寄与することでしょう。

Attunedの結果やアドバイスを最大限に活かし、万全の態勢でマネージャーとしてのスタートをきっていただけるよう、Attunedは今後も役立つ情報をお届けします。