従業員の内発的動機・モチベーションを高め、生産性を向上するため

従業員のモチベーションがなかなか上がらない、もっとチームや組織の生産性を向上させたいと頭を抱えていませんか?

現代は人それぞれに価値観も多様化し、ひと昔のように、管理職やマネージャーの立場から一辺倒に従業員たちをマネジメントすることに限界が生じてきました。

 
 

今回は、『組織行動— 組織の中の人間行動を探る』(著:鈴木竜太、服部泰宏)という本を、従業員の内発的動機・モチベーションを高めるため、またそれらがどのようにして成果や生産性につながるのかという観点を中心にまとめていきます。

また我々が提供するプロダクトAttunedが、従業員のモチベーション・内発的動機、生産性の向上に貢献できることについてもご紹介していきます。



モチベーションのプロセスを考える

あなたが今欲しいものは何でしょうか?何を得るためなら頑張ろうと思えるでしょうか?人は、さまざまなものに動機づけられます。金銭、地位、自己実現、人間関係、これらを得るために自分の力を発揮するだろうし、会社などの組織で働く際には、これらを会社が提供してくれるからこその自分の力を組織の目標のために使います。

しかし、例え魅力的な誘因(インセンティブ)があっても、行動に結びつかないことも少なくはありません。ここで重要なのが「何に」動機づけられているのかではなく、「どのように」動機づけられているのかを考える必要があります。

(引用:第7章 マネージャーの仕事 —モチベーション論とリーダーの行動より)

「どのように」動機づけられているのか

私たちがどのようなプロセスで動機づけられているのかを説明するため、期待理論が紹介されました。期待理論とは、基本的には期待が大きければ人間は行動を起こし、期待が小さければ行動を起こすことに熱心でなくなるというものです。ここで期待とはどういったものなのか。期待理論では期待は3つの要素で構成されています。①報酬の魅力、②業績と報酬の関係、③努力と業績の関係です。期待は、これら3つの積で表すことができ、いずれかが0であると、人は行動を起こさないのです。一方で期待が大きいほど、モチベーションは高くなります。

 

組織行動-組織の中の人間行動を探る p.135参考

 

期待を生じさせる努力と成果の関係には、2つの要素が関連します。1つは自尊心で、もう1つは過去の経験です。自尊心がある人ほど、自分に自信があり、やればできるという意識が強いため、努力が成果に繋がると自然と考えることができます。過去の経験は、過去に成功経験があると、それに基づいて積極的に努力をすることができます。しかし、失敗経験があると、努力は消極的になってしまい、努力と成果の関係に影響を及ぼしてしまいます。また実際問題、努力すれば必ず成果に繋がるわけではなく、才能や資質、努力の方向なども成果を出すために非常に重要な観点となってきます。

そして努力の結果として、成果が報酬に結びつくわけですが、報酬には二つのタイプがあります。それが外的報酬内的報酬です。外的報酬は、金銭や昇進など他者から与えられる報酬を、内的報酬は達成感など自ら感じる報酬のことを指します。内的報酬は、自ら感じることなので、成果に応じて報酬を得ることができますが、外的報酬は、他者から与えられるものなので、成果に応じて払われるかは実際に成果を出してみた後でなければ分からないものです。加えて外的報酬には公平性が求められます。自分よりも成果を上げなかった同僚が、自分と同じあるいはそれ以上の報酬を得ていたら、自身の成果に対する報酬に満足することはできないでしょう。

(引用:第7章 マネージャーの仕事 —モチベーション論とリーダーの行動より)

Attunedでモチベーションを可視化

Attunedでは、心理学者とデータサイエンティストのチームが、仕事に関係する内発的動機(モチベーター)を11 個に絞り込み、個人にとってどのモチベーターが最も重要なのか、どのような仕事で最高のパフォーマンスを発揮するのか、どのような環境で最も活躍する可能性が高いのかを示すモチベーターレポートを提供しています。

 ※Attunedの11のモチベーターについてはこちら

Attunedでは従業員一人ひとりのモチベーターすなわち価値観(期待していること)が可視化されるので、一人ひとりが「どのように動機づけられるのか」を理解することができます。加えて、自身のモチベーターレポートを相互に開示しながら話し合うだけで対話をつくり出すことができ、相互理解が深まり、関係の質を高めます。関係の質が高まることで、自己開示がしやすくなり、現状の仕事や成果、報酬に満足できているのかなどについても上司部下あるいは同僚間でコミュニケーションが取りやすくなります。

関係の質を高めることの重要性について以下のブログでご紹介しています!

 
 

もし現状に満足いっていない場合は、業務のアサインを変更するなどの改善策を打つこともできますし、一人ひとりの能力と資質を見極めて努力の方向性を正すこともできます。そうすることで成功体験を確実に構築し、高いモチベーションを維持し続けることがはじめて実現できるのではないでしょうか。

 

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