どうやって人材紹介会社が成長に繋がる採用方法を学んだのか

私たちは人材紹介のスペシャリストではありますが、人を雇うことは常に大きな挑戦の一つでした。会社設立当初の頃、クライアントや私の起業家としての旅路話を聞きたい方が、「一番難しいことは何か」とありきたりな質問をよくしてきました。私が「採用!」と答えるととても驚いていました。

どうしたら「この人だ」と思える人材に出会えるのか。どう人を選抜するのが正しいのか。最初の狭き門から自分たちが求めている人材を集めているかどうかどう確認できるのか。一体どのような人が残り、この会社をグローバルスケールまで大きく成長させる土台を築き上げてくれるのか。

これらは答えるのに苦労する問いかけです。そして日常的にこういった問題に取り組むスタートアップの動きが出てきています。

Casey Wahl, CEO @ Wahl and Case

Casey Wahl, CEO @ Wahl and Case

会社が成長するための正しい採用方法

大きな問題の一つがミス採用。設立8年を迎えた私たちのミス採用件数の平均はおよそ30%(正確に言えば29.65%)で、3人に1人が6ヶ月以内に退職または転職しているのです。これはとても非効率的と言えるでしょう。

またこれはただ面接時間だけでなく、研修、教育や一対一のトレーニングにかかる時間なども無駄になってしまいます。できる限りの資源を凝縮したのと裏腹に、養成した従業員らが去るというのは何と時間の無駄なことでしょう。会社はそのようには成長しません。

私は一刻も早く企業をグローバルに成長させる野望がありましたが、新事業に乗り出せるような強い人材が欠けてる、地盤の緩い人材層のままでは実現できそうにはありませんでした。だからこそ人材紹介会社の成長は非常に難しいのです。サービス事業を専門にするものとしては、頭数が多いほうがその分収入も上がる。

ほとんどの人材紹介会社は10人の敷居を超えません。構造、マネジメント、カリスマ創立者、そのほかにも採用会社を測れる要素は幾多もありますが、求めている人材がいなければより多くの向かい風に直面する機会が増えるでしょう。

 
 

正しく採用する能力をあげる

近年私たちはこれを逆手に変えました。方向を大幅に変更したのです。

好採用の割合が70.35%から92.86%まで上がりました。逆に言えば、ミス採用率を29.65%から7.14%にまで下げることができたのです。これは86%の改善と、かなり劇的な変化です。これが全てを変えたのです。

一つの重要な要因がAttunedです。これにより希望者が何をモチベーションにして働くのかが採用決定過程で把握できるようになりました。Attunedが報告する内発的動機に関するレポートを通し、チームにあう人材かどうかを見極めることができます。私たちが提供する仕事に対してやる気を出し、リクルーターの業務に専念してくれるかも分かるのです。

私がリクルーターのマネージメントから学んだことは、会社に残って業績をおさめた者と退職した者との内発的動機に差が見られたことだ。より良い採用結果を出すために奮闘したが、今までどのような力が人を動かしていたか想像がつかなかった。本人らに直接聞いたとしても、私が聞きたそうな、期待している答えしか帰ってこない。たとえ正直に返答したとして、私に響くかもわからない。どちらにしても分からなかった。

Attunedを使用し始めてから、彼らのモチベーションに関するデータを可視化することができるようになった。そしてそのデータを元に、彼らとより率直な会話をすることができ、以前であれば採用していたかもしれない人材を雇わなくなった。より正確に採用ができるようになり、私たちは以前よりも強い企業として成長することができました。

リクルートコンサルティングによるEQおよび開発したIQ技術を活用し、求めている才能を見極めることが得意になりました。

採用は過度に複雑なこと

最後にミス採用があってから、しばらく経ちました。しかし私たちはここで自己満足にならないよう、より求めている人材を探し、今までにないくらいに互いの目標をマッチさせ、研修し、生産性をあげる工夫をしていかなければなりません。

多くのリクルーターはよく「採用はさほど頭を使わない」と言っていましたが(今でもそうかも?)、実際は高度な知識が必要です。人というのは複雑なものなのです。今「一番難しいことは何か」を聞かれても「人事採用」が最初の答えではありません。「株式公開準備に伴う日本でのカルチャーショック」ですかね。18年も在住していますが!

Casey Wahl