学術研究に裏付けられたAttunedの変革力

ご存知の通り、Attunedは企業が社員の内発的動機を理解し、活用するための支援を行っています。そこで得られたインサイトによって、企業はモチベーションのギャップや盲点を特定し、社員にとってより意味ある仕事、そしてより仕事に積極的になれる職場環境の構築に活用することが出来ます。

しかし私たちの提供するものはいつも100%正しいとは限りません。そこでゲーテ大学フランクフルト校を経て、現在はマックスプランク人間開発研究所に所属する数学者で人工知能の経済学を研究するアリシア・フォン・シェンク博士とチームを組み、データが実際は何を表しているのかを確認しました。フォン・シェンク博士は高度な数学モデルを開発し、70社1,000チームに所属する約4,000人の労働者を対象に約30万件の観測データを解析しました。

結論から言えば、その分析結果は組織をもっと上手く機能させたいと願う人々にとって素晴らしいニュースでした。

Attunedはエンゲージメントの向上に確かに寄与している

この研究の中での最たる発見は、Attunedの使用期間が長くなるにつれて社員のエンゲージメントは確かに高まるということでした。特に社員に対してAttunedをの使用を開始した期間の後にはエンゲージメントとの強い正の相関関係を確認することが出来ました。

この結果からは雇用主がAttunedから得られるインサイトを利用して、社員をより効果的にマネジメントしていることがわかります。

しかしAttunedを使っている間常にエンゲージメントとの高い相関関係があるわけでは無く、あくまで正ではあるものの、あまりエンゲージメントとの相関が強くない時期もあります。これはマネージャーがAttunedの様々な機能を最大限に活用し、Attunedの推奨事項に基づいて自分のマネジメントスタイルを適応させるためにプラットフォームの使い方を習得する時間を必要としているからであると考えられています。

元々エンゲージメントの低かった社員ほど効果が出やすい

2つ目の発見は、最初にエンゲージメントの低かった社員ほどAttunedを使用することでエンゲージメントが高まるということです。この結果の大きさを理解するために、-100から+100までのスケールを想像してみてください。−100は完全に機能停止している状態で、解雇されないために必要最低限のことしかしていない社員です。+100は上司の言うことに一喜一憂せず、機会があれば時間外労働もいとわない意欲的な社員です。

ここであまり極端ではない2人の社員がいるとしましょう。1人は-50で、もう1人は+50です。この2人の社員がAttunedを利用するたびに、やる気のない社員(-50)は、やる気のある社員に比べてスコアが7ポイント増加します。

この結果の背景を説明するために一つの可能性を挙げるとすれば、Attunedは管理職がやる気のない社員を特定し、その社員に対するアプローチを変えるために特に効果的であるということが考えられます。

少人数のチームに効果的

3つ目の発見は、一人のマネージャーが管理するチームの規模に関するものです。チームの規模が小さいほど、Attunedを使用することで恩恵を受ける社員の割合は高くなります。この結果はこれまでの発見と綺麗に一致していることがお分かりいただけるでしょう。

マネージャーがAttunedを使用する目的として、意欲のない社員に意欲を起こさせることを目的としているのであれば、一人のマネージャーが管理する社員の数が少ない方がその人たちに合わせたマネジメント手法を採りやすくなるはずです。

管理する社員の数が多くなると、より個人に合わせた管理方法をとることが難しくなります。

動機の共有がチームを動かす

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最後の発見は、チーム構成に関するものです。Attunedは、同じようなモチベーションを持つ社員で構成された均一的なチームに特に有効です。

例えば、チーム内の多くの社員が利他性に突き動かされている場合、マネージャーは例えば社員がそのモチベーションを表現するための新しい出口を作ることでそれに応じて職場環境を変えることができます。

一方で、社交性創造性に強いモチベーションを持つ社員とステータスファイナンスを重視する社員が混在するなどモチベーションが多様である場合は、マネージャーが全員に合わせて職場環境を変えることは難しくなります。

以上がフォン・シェンク博士が論文の中で述べている発見から抜粋したものです。経済誌や数学誌の論文をよく読む人でなくても容易に理解ができるように非常にわかりやすく書かれているので、ぜひ一度読んでみることをお勧めします。論文は英語のみですが、こちらからお読みいただけます。

最後にAttunedは組織がより良い、より魅力的な、より満足度の高い職場となるために本質的に貢献できるということが伝わっていれば幸いです。


 

ブランドン・ロウトマン

Attuned シニア行動科学者