初めて語られるAttunedの誕生秘話

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長年の経験に基づいた見極め

10,000時間をかければ、私はプロになれると思っていました。

何千人にも及ぶ求職者との面接、そして何百人もの採用を14年間行ってきたにも関わらず、私は未だに従業員それぞれのモチベーターが何かを完璧に理解することができなかったのです。

候補者はこちらの期待に応えるために上辺だけの解答をしているのでしょうか。彼らは自分達のモチベーターを十分に理解できているのでしょうか。同じ共通認識を持っているのでしょうか。彼らの答えは完璧だったのでしょうか。

答えはどれも「No」だったのです。

候補者が実際に就業し始めると、これらの疑問はさらに複雑になりました。というのも、候補者が面接で述べた答えが実際の業務で反映されるとは限らないからです。

これらの’見極め’をすること自体が煩わしいことであり、時間もコストもかかるのです。

新人社員の教育

私が出来て間もないチームのマネージャーだった時、そのチームに一人の新卒を採用しましたが、私はその面接に多大な時間を費やしました。私は彼女の有望さと優しさに期待をしていました。彼女には自分自身の成功だけではなく、チームの一貫性を維持しながら、全体を成功に導くことのできるような一流のコンサルタントになるポテンシャルがあると信じていたのです。

そのためにも、チームは何十時間もかけて彼女にトレーニングを行いました。彼女が入社して1ヶ月経った頃、私達は彼女へのトレーニングをOJTに切り替え、1on1も毎週行いました。私はメンバーが最大限に成長できるためなら、質疑応答やアドバイスするために割く時間も厭いませんでした。

しかし数ヶ月後、彼女は仕事に苦戦しはじめます。彼女は一生懸命に様々な方法で業務に取り組みましたが、期待していた結果を出せずにいました。そもそも私は、仕事で成功するための彼女自身のモチベーションを一度も見出すことができなかったのです。

 
 


彼女の入社から1年を目前にした頃、私たちの1on1は、次第に味気ないものになっていました。彼女のエンゲージメントとパフォーマンスを上げるためのアドバイスは、毎回似たような内容となっていきました。彼女は私の言葉に頷いていたものの、パフォーマンスは翌週もそのまた翌週も、 良くも悪くも変わることはありませんでした。

そして入社から1年後、彼女は退職の道を選びました。それは私にとってこの上なく悔しい経験でした。

数年経った今、当時を振り返ってみると、彼女のスキルが足りていなかった訳ではなかったと思います。むしろ、彼女が何のために働くのか、最高のパフォーマンスのために何が必要なのかを理解してあげられなかった私が原因だったのです。

このような悔しい経験は彼女の時だけではありません。優秀な人材を見つけるための採用に多大な時間を費やしても、1年後にはうまくいかないことは多くありました。また一方で、多くの社員を解雇せざるを得ないこともありました。ある時はチームメンバーの40%に昇ることもありましたが、基本的には雇用した10人中2人の割合で解雇することが多かったです。それは次のステップに進んだ全員にとって最善策のはずでしたが、当事者になることは誰にとっても喜ばしい出来事ではなかった事は確かです。

トップパフォーマーのやる気を維持すること

私が100%確信が持てないのは、新人社員のことだけではありませんでした。

社員の心を読み取り、仕事への意欲を持たせるのに何ヶ月もかかることがありますが、私が何十年間も見てきたチームメンバーでも、未だに彼らのモチベーションが何かを掴めていないこともありました。どれだけ一生懸命に彼らのやる気を理解しようとしても結果に繋がらないため、それ自体が馬鹿げているように思えてきたりもするのです。

長い間一緒に仕事をしたある部下の話です。彼はいつも良い成績を残していましたが、私は一度も何が彼をやる気にさせるのかはっきりと理解することができませんでした。彼は常にチームメンバーよりも良い仕事をしていましたが、ある一定のレベルに達したとき、彼のやる気は徐々に落ちていきました。彼は努力することをやめ、成功報酬をもらうことにだけ専念し始めました。

彼の不調をきっかけに、私たちの関係とチームの成長は停滞し始めました。

今後のビジョンを見出すためにも私たちは何度も何度も議論を交わしました。が、結局それを見つけることはできませんでした。

何年もの間、種に芽が出ることはありませんでした。

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問題の究明

人材業界でのこれらの悔しい経験を通して、人のやる気はそれぞれ違うということが身にしみてよく分かりました。知識、コミュニケーションスキル、思いやり、忍耐力、セールススキルなどは面接で測ることができます。しかし、やる気を測ることは曖昧で非常に難しいのです。仕事で結果を出す人と出さない人、日々の努力をする人と諦める人を二極化してしまうものこそが、モチベーションなのです。

また、”正しい”やる気を出させることも困難でした。社員が真にやる気になる方法を見つけられず、労力を無駄にしてきたのです。結果として、自分自身ののモチベーションが彼らにも当てはまるだろうと思い込んだまま1on1を行っていました。

社員のモチベーターは私自身のものと異なることは頭で理解していたものの、私自身が心からやる気になる方法を彼らに当てはめようとしていました。しかし当然の如く、それは誰にでも響くことではありませんでした。

科学分野で見る真のモチベーターの理解

Attuned(アチューンド)であるDaniel Bodonyiとのこのような議論が、あるアイディアを生みました。真のモチベーターを理解することのできるSaaSビジネスを始めてみたらどうだろう?

同じように苦戦しているマネージャーやメンバーのために解決方法を生み出すことができたら、私がしてきたような辛い経験をしないで済むのではないかと思ったのです。

メンバーとマネージャーが早く成長するためにも、フィードバックにかける時間を短縮できれば良いと思いました。

私たちはチーム全体のモチベーターだけではなく、自分自身のモチベーターもよく理解できているという自信を全ての人に与えたかったのです。

そこからDanielは解決策を見つけるためのリサーチを何十時間もかけて行いました。その後、私たちはAttunedのクリエイターであるIldikoとBarnas、及び心理学チームの協力も得ることにしました。

約2年間にわたる基礎データ収集の苦労を経て、遂にAttunedのα版を創り出すための十分な科学的根拠を見出すことができました。

初期のモチベーター・アセスメントはおよそ400にも及ぶ質問数で、それを完了させるだけでも2-3時間かかるものでした。しかし、何百人にも及ぶ友人、家族、他人に回答してもらうことで、ようやく統計的に結果を検証するのに十分なデータを手に入れることができたのです。

(現在のAttunedのモチベーター・アセスメントは、55問、たった10分で回答が終わるよう構成されています)

Leonard V. Gordonの「対人関係価値尺度(Survey of Interpersonal Values)」やDonalu E. Superの「職業的発達理論(Work Values Inventory)」などをAttunedと照らし合わせたり、ユトレヒト・ワーク・エンゲージメント尺度を用いてAttunedのエンゲージメント機能をより正確なものにすることができました。そしてクロンバックのα係数を基に11のモチベーターを確証したのです。

真のモチベーターに秘められた力

私たちは遂に、採用ミスや 1on1で不必要な苦戦を2度としないための解決策を見つけることができたのです。Attunedの誕生から、30%だった採用ミスは現在では7%にまで下げることに成功しました。チームとリーダーは互いのことをよく理解できるよう言葉を交わし、相互に最高の結果を引き出すことができるようになったのです。

私たちはAttunedによって、今までにない特別なものを創り出すことができたと信じています。

Attunedを受けることで、あなた自身の真なるモチベーターを知ることができ、自己理解をより深めることが可能になります。

また、あなた自身のことだけではなく同僚のこともより理解できるようになるでしょう。上司や同僚とより効率的に話す基盤ができれば、たとえ月曜日の朝が雨であっても仕事が楽しみになるために何が必要かを理解することができるはずです。

Attunedでは、30日間の無料トライアルも実施しているので、興味のある方はぜひやってみてください!
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Casey Wahl