リモートマネジメントに必要な5つの知恵

〜リモートワークにおいてのチームの生産性を向上させる〜

皆さんはリモートマネジメントを経験したことがありますか?私は2019年にAttunedの姉妹会社で、テックやスタートアップに特化した人材紹介会社であるWahl+Caseで働いていたとき、サンフランシスコに拠点を置く小さな事業部門のリモートマネジメントを頼まれました。私がこれを引き受けたのは次のような3つの理由からです。

1)すでに日本でのビジネスを運営していたので、論理的に重なる部分があったから。

2)挑戦することが好きだから。

3)物事を軌道に乗せる力があると信じていたから。

今にして思えば、2020年にコロナウイルスが発生する直前に事業を終了させたことが、最も賢明な選択だったと思います。この決断は、COVID-19が世界的にどのような混乱を引き起こすかについて、私が驚くべき先見の明があったからではなく、損切りをして、成功している日本のビジネスに集中する方がより理にかなっていると考えたからです。

このように、日本からサンフランシスコのリモートチームのマネジメントに初めて挑戦しましたが成功とは程遠い結果でした。もちろん、サンフランシスコの採用事情は、未経験者にとっては特に過酷なものであり、私のせいばかりではありませんでした。しかし、私はその中でリモートマネジメントの難しさについて多くを学びました。そして、最も重要なことは、リモートによる非同期コミュニケーションがチームの命運を左右するということでした。

このリモートマネジメントの失敗とそこから得た学びは、2020年にオフィスとリモートのハイブリッドワークに移行したときに大いに役立ったのです。

ここでは、3年間のリモートマネジメントの経験を経て、私が得た重要な教訓と、モチベーションと生産性を高めるための施策を5つ紹介します。

1 信頼関係を築く

パンデミックの初期には、かなり多くの怖い話が飛び交っていました。一日中カメラをつけたまま仕事をさせられたり、マネージャーが常にパソコンに向かっていることを確認したり、トイレ休憩をチームメイトに伝えなければならなかったり......。

これでは、部下のやる気も失せてしまいます。

リモートワーカーが活躍するためには、信頼が最も基本的で重要な要素です。そして、それは双方向の信頼関係である必要があります。つまり、マネージャーはチームを信頼し、チームもまたマネージャーを信頼する必要があるのです。

信頼は、チームのビジョンに沿った明確な優先順位と目標を持つことから始まりますが、それに加えて、内発的動機づけも必要です。一人ひとりのモチベーターを理解することは、その人がなぜ働くのかを理解することでもあります。これは、透明性、そして信頼を浸透させることにもつながります。

2. ビデオ会議は便利だが、疲労を生む

図1:メラビアンの7-38-55コミュニケーションモデル

ビデオ会議が浸透していく中で、Zoom疲れを本当に私自身も実感しています。対面での会議の場合、コミュニケーションには実に様々な要素があります(7-38-55の法則 (英語)を参照)。もし、ビデオ会議がコミュニケーションの7%しか占めていないとしたら、私たちの聞く能力に大きな影響を与えることを考えてみてください。接続の悪さ、フレームレートの低さ、背景の雑音などのすべてが私たちの注意をそらすのに影響しています。このような言葉の手がかりがない中で、相手がビデオ会議に完全に意識を集中する努力は計り知れないものがあります。

実際、2021年の研究 (英語)では、カメラをオフにすることで生産性が向上することが示されています。これを最大限に活用するためには、ビデオオンの会議とビデオオフの会議を使い分けることが大切です。個人的には、1対1のミーティングはビデオオンで、グループミーティングはオンにするかオフにするかを個人に任せるのが好きです。また、状況によっては一部のミーティングを100%ビデオオフにして心理的安全性を高めることも大切です。


3. コミュニケーションの手段を設定する

私のコミュニケーション手段の使い分けはとてもシンプルです。

  • 丁寧な回答が欲しいときや、長くて複雑な問題であれば、メールを送ります。

  • 簡単な質問や最新情報はSlackで行います。

  • 緊急の場合は、電話をかけます。

これらは、チームがどれだけ分散していても上手く機能します。午前3時に電話をかけてくる人がいたら、何か緊急の問題が起きていると把握することができます。

このような設定をすることが重要な理由は、人によって仕事のスタイルが異なるからです。例えば、メールに溺れていても、DMには必ず返信する人もいます。これらはすべて、誰もがアクセスできる共有ドキュメントに書き留めておくことができます。これは特に、時差があり、非同期的なコミュニケーションに依存する可能性があるチームにとって有用です。


4. 内発的動機づけがリモートマネジメントを手助けする

モチベーションの源泉を理解することは、信頼関係の確立に役立ちます。しかし、内発的動機づけについて考えるべき理由はもう1つあります。それは、外的動機づけのようなアメとムチによるアプローチよりもはるかに効果的であることです。このテーマに関する研究は何十年にも及びますが、弊社のホワイトペーパーをご覧ください。

リモートワークの場合、オフィスに人がいないとインセンティブや特典を与える外的動機づけが難しくなります。そのため、内発的動機づけがリモートマネジメントを成功させるためにより重要になります。そこで弊社Attunedは、個人とチームのモチベーションに関する詳細なデータを提供し、マネージャーと部下の関係改善やチームのコミュニケーションの齟齬を改善するのを支援しています。

5. リモートワークで生産性を向上させる

もしあなたがまだリモートマネジメントに悩んでいるとしたら、それはあなただけではありません。企業は、変化する労働力の需要に適応しようとしながら、文化やマネジメントの大規模な変化を経て成長してきました。このように、リモートマネジメントに対する考え方の変化にも対応しながら、ある程度の試行錯誤が必要です。これらのヒントが特効薬となるわけではありませんが、生産的でモチベーションの高いリモートチーム作りに少しでも近づけることを願っています。 

リモートマネジメントのためのコツや内発的動機を活かして、組織やチームのモチベーションやエンゲージメントを高めたいと考えている方はこちらから10分で結果の出るAttunedの無料トライアルをご登録ください!


Author:

Chad Lafferty

VP, Global Sales

モチベーターレポート

Chad LaffertyComment