「The Great Resignation(大退職時代)」に先手を打つために今できること

 
 

ある日私は驚くべき見出しを目にしました。

Forget Going Back to the Office-People Are Just Quitting Instead(会社に戻るのではなく、辞めることを検討している人が増えている)」という6月のウォール・ストリート・ジャーナル紙の記事や「The Great Resignation: : How Employers Drove Workers To Quit(The Great Resignation(大退職時代):雇用主が従業員を離職に至らしめている理由)」というBBCニュースの見出しです。またフォーブス誌も同様に、「世界はTurnover Tsunami(離職の津波)に直面している」という記事を掲載していました。

これらの記事は同様にあるショッキングな統計を引用しています。世界的な分析会社であるGallup社の調査によると、The Great Resignation(大退職時代)によって従業員の約半数が 「積極的に仕事を探したり、転職の機会をうかがったりしている 」といいます。Microsoft社の調査によれば世界の従業員の41%が今後1年間に転職を検討しており、またMonster.com社の別の調査によるとこの数字は95%にも上る可能性があります。しかしこれはただ単に雲行きが怪しいというだけの話ではありません。4月から6月の間だけでも実際に1100万人以上のアメリカ人労働者が仕事を辞めているのです。これは前代未聞と言っても過言ではありません。

調査によると、The Great Resignation(大退職時代)の傾向の背景にはいくつかの原因があります。
新型コロナウイルスの感染拡大開始から約1年半が経過した今、多くの社員が疲れを感じ、休息や変化を求めているというのです。コロナ禍では直接会って話をする機会が減少したために同僚との関係が希薄になり、結果として組織への帰属意識が薄れてしまった人もいます。
また以前から転職・辞職を考えていたものの、パンデミックが収まるまで辞めるのを遅らせた人もいます。さらに言えばThe Great Resignation(大退職時代)によって何百万人もの人がコロナ禍に自分のキャリア選択を振り返り、それが自分の発揮できるコアバリューに本当に合致しているかどうかについて深く考える時間をとったのです。(コロナ禍でのチームの価値観の変化を知るためには?



The Great Resignation(大退職時代)への準備を怠ることは、失敗すること

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ご存知のように、スタッフの入れ替えには莫大なコストがかかります。つまり重要なチームメンバーを一人でも入れ替えるとなると、かなりの時間、費用、リソースが必要になるということです。これが例えばチームや従業員の41%ともなれば、数ヶ月間、あるいは永久に会社の順調な運営を妨げるような危機となります。

このようなThe Great Resignation(大退職時代)の事態に備えていない企業は備えている企業に比べて、圧倒的に不利な立場に置かれることになるでしょう。

ではどのようにすればこのThe Great Resignation(大退職時代)に備えることができるのでしょうか?あるいは、完全に回避するにはどうすればよいのでしょうか?

現在多くの企業がこの問いに答えられないままになっています。多くの場合、問題の大部分は従業員の価値観や考え方についてのインサイトが不足していることで、離職を予測することはもちろん、それを回避するためにどのような行動を取るべきかを考えることも難しい状態です。これはコロナ禍に限ったことではありませんが、特にリモートワークやオフィス勤務との併用となるとこの種の盲点は拡大し、管理職は社員のモチベーション低下の兆候(通常のオフィス環境であればすぐにわかること)を見つけることに苦労します。



内発的動機の理解が鍵になる

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では組織は何をすればいいのでしょうか?
まず優先すべきことは、社員が何に惹かれているのかを理解するためには彼らの価値観を覗いてみることです。
社員のモチベーションを高めるものは何か、仕事を意味あるものにするにはどのようなニーズを満たす必要があるかをリーダーが明確に理解すれば、それに応じてマネジメントスタイルを変更したり、仕事の経験を部下に合わせた最適なものにしたりすることができます。

もちろん個人だけの問題ではありません。従業員が仕事に満足しているか、あるいは退職を考えているかどうかは、チームの中で働く力学が大きく影響します。一人ひとりをより深く理解すると同時に、チームがどのようにうまくいっているのか、あるいはどのようにうまくいっていないのか、そしてその理由をマネージャーはより明確に把握する必要があります。

チームにおける最大の問題の1つは、共通言語を見つけられないことです。これはマネージャーの盲点に起因することが多く、特にチームメンバーがマネージャーとは全く異なる価値観を持っている場合に起こります。その結果、コミュニケーションの課題やフラストレーションが発生し、最終的にはチーム内の争いや不均衡につながってしまうのです。

 
 



価値観のずれを可視化し、先手を打つ

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Attunedはまさにこのような問題を解決するために開発されました。

このプラットフォームでは、AIと数十年にわたる心理学の研究結果を基に、マネージャーは従業員が最も大切にしている価値観や、チーム内で潜在的に危険なモチベーションギャップや盲点がどこに存在するかを一目で把握することができます。さらにエンゲージメントを高め、より生産的で調和のとれたチームを作るために取るべき行動が明らかになるのです。

Attunedでは、心理学者とデータサイエンティストのチームが、仕事に関係する内発的動機づけを洗い出し、クラスター化と検証を経て 11 個に絞り込み、それらの11の内発的動機づけのことを、動機づけるモノ・コトという意味で「モチベーター」と呼んでいます。

さらに、55の質問からなるモチベーションアセスメントを受けていただくことで、個人にとってどのモチベーターが最も重要なのか、どのような仕事で最高のパフォーマンスを発揮するのか、どのような環境で最も活躍する可能性が高いのかを示すモチベーター レポートを提供しています。



好むと好まざるとにかかわらず、「大辞職時代」は数年後に到来し、あらゆる文化的変化と同様に、勝者と敗者が存在することになるでしょう。さて、あなたの組織はどちらを選ぶでしょうか。

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Attunedでは、1on1やワークショップを通じて、企業の心理的安全性を評価し、改善するお手伝いをしています。すでに職場で心理的安全性に課題を感じている場合でも、健康的でモチベーションの高い環境を維持したい場合でも、ぜひ私たちにこちらからご相談ください。


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Brandon Routman
Senior Behavioural Scientist