もしAttunedのモチベーターレポートに納得できなかったら?
Attunedのモチベーション・アセスメントを受けたあなたは、内発的動機を活用して仕事をより有意義にする準備ができている状態だといえます。それは素晴らしいことです。
でももし自分のレポートに納得できなかったら?
例えば、あなたが新しいことに挑戦することが好きな人であるにもかかわらず、創造性が中立のモチベーションだったとしたら?あるいは、自分はとやかく色々言われるのが好きではないと思っているのに、フィードバックが必須のモチベーターだったとしたら?
Attunedが間違っているということなのでしょうか。
実はそうとは限らないのです。
モチベーターレポートが「自分のことを正しく表していない」と決めつける前に、次にあげるいくつかの可能性について、少し考えてみてください。
モチベーションの盲点
Attunedを使ってできること1つに、自分のモチベーションと他のチームメンバーのモチベーションとの間にあるギャップを見付けられることがあります。そのため、自分のレポートを見て何か違和感を覚えたのであれば、それは自分にとっての盲点である可能性があり、自分のことを見直すきっかけだと考えることができるのです。
私の同僚の中でも最ものんびりした性格のある女性は、「競争性」が自分のモチベーションの上位にあることに驚いていました。自分が競争的な人間だとは思っていないのに、なぜこのスコアが高いのだろうと。
その後「競争性」が彼女にとってどのような意味を持つのか話し合いました。
彼女によれば、モチベーション・アセスメントの「競争」に関連する質問のうち、スポーツに関連する質問は特に心に響かないということでした。しかし、その意味をもう少し深掘ると、彼女にとっての競争性は「明確な目標やゴールを持つこと」だということがわかってきました。ゴール地点はどこか、そのためにここで何を達成するのか。「まあ、負けず嫌いなんでしょうね、、」と最後につぶやいていました。
仕事とプライベートのモチベーションの違い
モチベーション・アセスメントは、あなたの核となる価値観や好みについてユニークな洞察を与えてくれます。この結果は人生の多くの側面に当てはまるでしょうし、既に思い当たる場面もあるかもしれません。しかしそれらはあくまでも「何があなたの仕事をより有意義なものにするのか」という結果であることを忘れてはいけません。つまり、仕事以外の場面でモチベーションを上げるものは、レポートの結果とは異なる可能性があるということです。
例えば私のチームメイトに、なぜ自分が「ファイナンス」のモチベーターが必須なのかとわからないという男性がいます。私もそれを聞いて驚きました。彼は決して「お金に困っている」わけではないし、「もっとお金がもらえれば、もっとやる気が出るだろう」という視点で仕事を見ているわけでもありません。しかしもう少し掘り下げてみると、彼が仕事において確かに「ファイナンス」を重要視していることが分かってきたのです。チームで話し合った結果、彼にとっては「自分にとって、ある程度の報酬を得ることで得られる安心感」が「ファイナンス」への欲求として表れていることが明らかになったのです。
同様に、別の同僚はとても社交的で外向的ですが、社交性のスコアは中立です。これはおそらく、プライベートで多くの交流やグループ活動を楽しむ一方で、仕事場では仕事の有意義さに影響を与えるものではないからだ、と彼は言います。
時間の経過によるモチベーションの変化
少し前のブログ記事(自分のモチベーションの変化を知り、活用するための新機能について)でもお伝えした通り、モチベーションは時間とともに、特に仕事や私生活に大きな変化があった場合には、変化していく可能性があります。この点についてはまだ研究が始まったばかりですが、固定的なモチベーションもあれば、状況に応じたものもあることが示唆されているようです。
最も一般的な例としては、新しい仕事や職場の役割の変化によって、それまで低かった「フィードバック」への欲求が急激に高まることがあります。これは新たな環境で自分の仕事のやり方を確立させるために、より多くのフィードバックを必要とするからです。結婚や出産を経験することで「安心感」や「経済的ニーズ」のニーズが高まることもあります。
また、これまで満たされていなかった特定のモチベーターが満たされることで生じる変化もあります。私が初めてモチベーション・アセスメントを受けたとき、ファイナンスは私にとって必須のモチベーターでした。これは上京して間もない頃で、初めての大都市、しかも物価の高い街での生活に不安を感じていたためです。しかし、経済的に安定した今、ファイナンスのスコアは中立と低くなり、当初のスコアよりずっと納得のいくものになりました。
自分のモチベーターをもとに議論をする
ここまでご紹介した方法でモチベーターレポートへの違和感が解消されたかどうかは別として、重要なのは納得できない結果については時間をかけてリフレクションを行い、そのうえでチームや上司とそれについて話してみることです。
この記事のテーマは、最近チームメンバーと自分たちのモチベーターレポートについてどう感じているか(同意できるものとそうでないものの両方)、率直に話し合ったときに思いついたものなのですが、その際の議論はとても示唆に富むものでした。
あるモチベーターが低すぎる、もしくは高すぎると感じた時は、その結果について誰かほかの人の視点を借りることをおすすめします。仕事における他人から見た自分と、自分が捉えていた自分との差に驚くかもしれません。
またモチベーターレポート「良い・悪い」はなく、個々のモチベーションのスコアにも同様に優劣はないことを覚えておいてください。結局のところ、自己理解を深め、職場で幸せで充実した日々を送るために自分、そして身近な人が何を必要としているかを理解することが大切なのです。