モチベーションとしての「ステータス」は地位や名声以上の意味を持つ
「ステータス」への違和感
初めてモチベーター・レポートのトップに「ステータス」が表示されたとき、私は正直素直に受け入れることができませんでした。結果を見てどうにも納得の行かない部分にばかり目が行ってしまい、この結果の正確性に疑問を感じたのです。「私の好きなスニーカーを、ステータスシンボルとみなしている人はいないだろう」と反発しました。しかし、結果の他の部分が私の心に響いたことも事実でした。確かにそれらは私にとって重要で、それがなければ仕事に一生懸命取り組んだり、充実感を得たりすることは難しいように思えたのです。
この5年間、私は産休の準備や産休からの復帰、役職や所属するチーム、レポートラインの変更などで、何度もモチベーション・アセスメントを受けましたが、一貫して「ステータス」は私のモチベーションの最上位にありました。そのことが私にとっての「ステータス」とは何なのか、それがどのように仕事に表れているかを考えさせるきっかけになりました。
Attunedの内発的動機付けは、多面的でダイナミック
Attunedの内発的動機を理解する際、まず最初に理解しておきたいのは、モチベーターの説明にあるすべての箇条書きに同意したり、そのモチベーターを他の人と同じように解釈する必要はないということです。また、そのモチベーションの中での自分のニーズが、時間とともに変化する可能性もあるということも重要だと考えています。
必要なのは、会社に誇りを持つこと
今の私にとって重要なのは、自分が働いている会社に誇りを持つことだと思っています。世界で最も有名な会社であろうとなかろうと、そこで働いていることに誇りを持ちたいのです。ポジティブな評判を得るには、業績だけでなく、従業員の経験や会社の価値観、そして会社の決定がその価値観を反映しているかどうかも含まれます。自分がどこで働いているかを誰かに話すことにためらいを感じることは、自分が正しい場所にいないことを示す直感的なサインだと思っています。
私はこれまでのキャリアの中で、昇進に向けて努力することが自分のモチベーションにつながると思っていましたし、周囲にもそのように伝えてきました。自分の目標を明確に理解することで、集中して努力することができます。また、自分の役割に対する期待値を超えて達成したときには、誇りを感じます。そのように成長も私にとっては重要なモチベーションのひとつですが、自分の成長を認めるのは難しいことです。それ以外にも新しい肩書きや資格の取得に向けて努力することで、自分の専門的な成長を把握でき、充実感を得られることもあります。
しかし、「ステータス」というモチベーションの要素の中には、私にとってあまり重要でないものもあります。例えば、外見で社会的地位を示すことや、高級住宅地に住むことなどは、私のモチベーションを高めるものではありません。しかし、私はそれらが有効な動機であることを認め、そのような指標が「ステータス」という傘の中でどのように位置づけられるかを理解しています。
人々が自分のモチベーションをどのように解釈しているかに興味を持ちましょう
あなたが上司であれ、面接官であれ、同僚であれ、誰かのモチベーター・レポートを見て、それを自分で解釈しても、相手のストーリーの一部しか知ることができません。Attunedは、普段は見えないドライバーやモチベーションに非常に高く精度を当てることができるのですが、このインサイトを最大限に活用するためには、それを更に自分自身で探求する必要があります。以下では見えない動機を探るための3つのステップを説明しています。
人々が自分のモチベーションをどのように解釈しているかを知るための3ステップ
相手にとってのモチベーションの意味を知る
まず、この動機が相手にとってどんな意味を持つのかを聞くことから始めます。自分の言葉で説明してもらうか、モチベーターカードを参照して、自分に最もマッチする部分を特定してもらうのがいいでしょう。モチベーターに否定的なイメージを持っている場合は、その理由を話し合います。私も正直初めは「ステータス」という言葉が鼻持ちならないものに聞こえました。しかし、このドライバーが私の仕事にプラスの影響を与えていることを考えると、その違和感は薄れていきました。
モチベーション同士の関連を知る
次に、自分のモチベーションのトップ3がどのように関連していると思うかを尋ねます。例えば、私の場合、仕事上の成長に構造とマイルストーンを与えるという意味で、「ステータス」は「成長」と関連しています。3つ目のモチベーターである「競争性」も、この文脈に関連しています。競争性は、測定可能な目標の達成、限界への挑戦、成功の発見を強調しているように思います。この3つのモチベーターを合わせると、私の価値観の1つである「継続的な成長」になるのです。こうやって振り返ることで、私自身の自己認識が高まるだけでなく、他の人が私をより理解する助けにもなることでしょう。
モチベーションはどのように仕事に適用されるのか
最後に、これらの動機付け要因が現在の仕事内容にどのように適用されるかを話し合います。例えば仕事の中で「ステータス」をどのように経験しているでしょうか。何が足りないのだろうか?何が最も充実しているか?このモチベーションを高めるために、あなたは何ができますか?仮定することに価値はありません。また、たとえ具体的な要望がなくても、このような質問をすることで、仕事をより有意義なものにするための継続的な会話が始まります。
ステータスが重要になる時もある
多くの意味で、ステータスが他のモチベーションと異なるのは、外的な要素を持っているからです。自分が何に価値を置いているかを見るだけでなく、他の人の認識にも関心を持ちます。他人の尊敬や尊重を得ることが重要であるならば、それがどのように評価され、表現されるかというコンテキストを考慮する必要があります。
例えばあるレベルまで昇進すると、より柔軟な対応や、追加のリソースを利用できるようになる会社の場合、新しい肩書きは、メールの署名に書かれている言葉以上に、その人の人生に影響を与える可能性があります。またヒエラルキーを重視する職場では、肩書きがコミュニケーションや社会的役割に関する暗黙のルールに影響を与えるかもしれません。また、有名企業に勤めていると住宅ローンを組むチャンスが増えるとしたら、その評判は家族にも影響を与える可能性があります。
もし「ステータス」が今あなたにとって盲点になっているのであれば、あなたが生活し、働いている状況を考えてみてください。あなたが「ステータス」という言葉に対してあまり何も思わないとしたら、それはすでにある一定の肩書きを持っていたり、好きな地域や服のスタイルを選べるだけのリソースや権利があるからかもしれません。また時には自分の仕事がモチベーションを高めるためのニーズを満たしていても、その重要性が下がってしまうことがあります。そういう場合はバケツが既にいっぱいなのです。
結局、私はいくつかの意味で「ステータス」が私の一番のモチベーションだとした結果と、それを見たときのあの嫌な感じに感謝しています。そのおかげで、私はどのモチベーターが良いか悪いかを無意識に判断していることに気づくことができたからです。
またこれらの原動力が複雑であることを覚えておくことで、私はゆっくり、これらの内発的な動機付けが誰にとって重要なのか、そしてその理由は何なのかに興味を持つことができました。このようにして、Attunedを使うことでただの思い込みよりもより興味深く、そして生産的な考察をすることができるのです。
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