
FEW JP 様
時間に追われるチームメンバーへ、モチベーション可視化で相互理解を促進
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日本では多くのメンバーが自分の意見を持っていても、共有せずに沈黙を選んでしまうことが現実です。これは社内の心理的安全性が低いからかもしれません。
しかし、心理的安全性の低下はマネージャーやリーダーだけに原因があるわけではなく、会社の古い伝統や風土にも問題があると考えられます。
そこで、本稿では心理的安全性を簡単に解説し、向上施策をご紹介します。
目次チームにおける心理的安全性とは?心理的安全性を妨げる不安とは 心理的安全性はどのように機能するのか? チーム内の環境を変える際の注意点 心理的安全性を向上させるために、何に焦点を当てるべきか? 心理的安全性の測定手段 心理的安全性の作り方5選 まとめ |
まず、心理的安全性(Psychological Safety)とは心理学者のエイミー・エドモンドソン教授により広く提唱された概念で、心理的安全性とは「率直であることが許されるという感覚」と定義しています。
また、チームの心理的安全性とは「そのチームの中で対人的リスクを伴う行動をとっても大丈夫だとチームの中で共有されている信念」です。
従業員が心理的安全性をどの程度感じられるかは、おもにチーム内の環境によって決まると言われています。したがって、同じ従業員でも、あるチームでは「安全だ」と感じ、別のチームでは「安全でない」と感じるということがあり得るのです。
そうしたチームでの心理的安全性の感じ方の相違に影響を与えるのは、リーダーおよびリーダー以外のメンバーを含む、チームメンバー全員の行動と態度です。
より正確には、自分がある行動をとったときに、チームの他のメンバーがどのような反応を示すかという従業員の期待こそが、その従業員がどの程度「安全だ」と感じるかを決定するのです。
心理的安全性を感じるチームでは、知識やアイデアの共有、自分や他人のミスの報告、必要なときに批判的なフィードバックを与えること、自己の本音や多様な側面を躊躇うことなく表現できるなど、さまざまなメリットが存在します。
こうした行動ができる環境によって、従業員のストレスが軽減されたり、仕事への満足度が飛躍的に向上したり、福利厚生の向上を享受したりすることができるのです。
また、これらの行動は企業が従業員に積極的に取り組んでもらいたい行動でもあります。なぜなら、これらの行動はイノベーションの促進や問題解決能力の向上など、チームや企業全体のパフォーマンスの向上につながるからです。さらに、離職率の低下、収益と売上の増加などの実益ももたらされます。
上記のような利点があるにもかかわらず、従業員は意見を伝える、アイデアを出す、フィードバックを与えるといった行動を「リスクがある」と認識し、不安や恐怖を感じることがよくあります。
例えば、従業員は上記のような行動をとることに、チームメイトが否定的な反応を示すリスクがあると考えることが多いです。否定的な反応には、怒鳴る、からかう、皮肉を言う、無視をするといったものが含まれます。
それに加えて、従業員は彼ら自身の積極的な行動がネガティブな結果を招くことも恐れています。
例えば、従業員の自主的なある行動を見たチームメイトが、悪意を持ってその従業員について過度な否定的意見を形成することが挙げられます。
自分が目立ったせいで、本来であれば利益を生み出すはずの行動で悪い評価を下されたり、昇進や望ましい役割を否定される、ボーナスや給与を減額される、さらには解雇されることさえ含まれるかもしれません。
大袈裟に聞こえるかもしれませんが、職場の人間関係やチームへの信頼が揺らいでいる場合、こうした不安に陥ってしまう人も少なくないのです。
このようなリスクの認識による不安や恐怖は、従業員の積極的で有益な行動を阻害するため、結果的に会社全体の損害につながりかねません。さらに、不安やストレスの状態が長く続くと、最適なパフォーマンスを発揮するために必要な認知機能のレベルが低下することも証明されています。
心理的安全性は、先ほど述べたような危機感や不安を取り除くことによって機能します。
例えば、以下のような取り組みによってそれらを取り除くことができます。
各チーム内の問題を上司が認識・解決できるように心がけてみましょう。誰かに相談できる環境であるというだけでも、不安感は減少します。
ストレスチェックは、平成27年12月1日から労働安全衛生法に基づき、従業員50人以上の事業場において、年に1回、全従業員を対象に実施が義務付けられています。
無意識のうちに危機感や不安に追い詰められることも少なくありません。ストレスチェックを実施すれば、従業員自身が自分の健康状態や安全性を確認できるとともに、会社側も従業員の状態を把握・配慮ができるようになります。
チームの心理的安全性が高い場合、従業員は自分の知識やアイデアを共有したり、他人の間違いを指摘したりすることに対して恐れや不安を感じません。
むしろ、心理的安全性の高いチームでは、従業員自身がそうした行動をすることで批判される恐れを感じるどころか、仲間が感謝したり報酬を与えたりすると期待しています。
まずは従業員がチームそして企業を信頼し、安心して自己表現ができるような環境を作りましょう。それこそが、心理的安全性が機能するための最初の一歩です。
心理的安全性に最も影響を与えるのは、チーム内の環境であると言われています。
そのため、心理的安全性を高めるためには、まずチーム内の変革に最も重点を置くべきです。何より、チームレベルの変革は、チームメンバー全員が積極的に参加する必要があります。
つまり、チームの全メンバーがチーム改変のプロセスに招かれ、参加し、その参加を評価されていると感じる必要があります。
ここでは、協力的な意思決定、透明性、情報と評価結果のオープンな共有、チームメンバーの行動と態度を振り返ることに対するメンバーの積極的な意欲が必要です。決してチームリーダーだけが変更や決定を行う取り組みにはならないようにご注意ください。
心理的安全性の向上への取り組みにおける焦点は、チームメンバーの態度や行動に関する、新しいルールを確立することです。
取り組みの焦点がルールの改変に置かれている理由は、従業員の「アイデアの共有」「フィードバック」「批判」などの有益な行動に対するチームメイトの反応について、新しくポジティブな期待を形成するきっかけを作るためです。
ルールを変えることで、従業員が心理的安全性を感じるようになることができるのです。
例えば、リーダーがミスをしたメンバーに対して
「なんでこんなこともできないんだ」
と怒るのではなく
「君なりに取り組んでくれてありがとう。一緒に解決しよう」
と感謝の言葉を述べるのを見た従業員は、そのようなポジティブな反応を期待するようになります。
その結果、安心してミスを報告するようになります。しかしこれは、社員が共有したアイデアがすべて称賛され、実行に移されるという意味ではありません。従業員が悪いアイデアを共有した場合は、そのアイデアを共有した意欲に対して感謝され、からかわれたり批判されたりすることはないということです。
実際、このようにして従業員の不安を解消すると同時にポジティブな期待を生み出すルールがある場合、アイデアを却下するという一見ショックな出来事にも問題は生じません。なぜなら、結果的にアイデアが却下されてしまっても、従業員はチームから怒りや悪意を持った反応を示されることがない(本人も示されないことを分かっている)からです。
むしろ、アイデアの発案者はその却下されたアイデアを改善して実現可能にする方法について、チーム全体と建設的な会話をするきっかけになることを期待しています。
ここまで、心理的安全性やその向上方法、注意点についてお話ししてきましたが、「自分の職場に対する心理的安全性はどの程度確保されているのだろう」と気になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
社内の心理的安全性を明確に反映するための診断テストは年々改良されています。
Attunedの心理学者チームは過去20年以上の学術研究に基づいて組織の心理的安全性を定量的に評価するアセスメントとレポートを設計しました。合計42問のアセスメントで下の画像のような評価レポートが作成される仕組みになっています。
より詳しく知りたい方はこちらから確認してみてください。あなたの職場を安全でイキイキとした環境にするヒントがあるかもしれません。
心理的安全性に関する科学的文献を検討したところ、従業員の期待をポジティブなものに変えるルールを生み出すためにできる取り組みには、5つのパターンがあることがわかりました。
まず、組織のすべてのレベルで、心理的安全性への新しいコミットメントが明確に伝えられることが推奨されます。
たとえば、これを手紙や情報資料の送付、ディスカッションやプレゼンテーションの開催などで行います。「心理的安全性とは何か」「心理的安全性を高めることで従業員にどのようなメリットがあるのか」といった基本的なことも含めながら、組織全体で心理的安全性への新たな取り組みを理解し、積極的に参加できるようにします。
また、あらゆる立場の従業員を対等な存在だとみなし、多様性や違いを強みとする、新しい価値観の構築も必要です。
通常はネガティブに捉えられるような行動に対しても、積極的な態度で意見を述べたり異議を唱えたりすることを褒め、失敗を学びの一部として受け入れることが大切です。特に、上位の地位にある人々がこれらの新しい態度を一貫して示すことが重要です。
こうした心がけの必要性も、組織全体で確認・奨励するようにしましょう。
教育とトレーニングの取り組みは、チームメンバーに心理的安全性とその価値について教えることから始めます。
心理的安全が高いチームに必要なスキル、例えば:自己主張、フィードバックの提供、感情的サポートの提供、ミスの特定と報告、個人的なバイアスの認識など、心理的安全性に関するトレーニングも行われるべきです。
仕事の役割に関するトレーニングに含めて行うことで、各々の役割の明確化につながり、従業員の知識に対する自信を高め、厳罰を伴う深刻なエラーの発生を減らすこともできます。
コラボレーションとチームワークの重要性と価値を伝え、個人的な関係や友好的な交流スタイルの確立を促進することで、新しいタイプの交流を奨励することができます。
ミーティングではチームメンバー全員が積極的な傾聴に貢献するよう奨励され、平等に発言時間が与えられるべきです。コミュニケーションはオープンであり、正直で透明性があるものでなければならなりません。
また、ポジティブな言葉を使うことに重点を置き、敬意を持って冷静であるべきです。特に、チームメンバーが間違いを報告する場合、冷静であることと敬意を持つことが重要です。この場合、メンバーはその報告に対して感謝され、非難ではなく解決策に焦点を当てられることが必要です。
同様に、メンバーが心配事を共有したり互いに挑戦したりする場合、冷静で丁寧な対応が求められます。
チームに根ざした活動の例としては、チームのルールに関する集団的な意思決定や、メンバー同士がフィードバックし合う機会の創出、ミスや失敗についてのオープンな議論(学びの視点で)、公式・非公式のメンタリング関係などといったサポートシステムの開発が挙げられます。
立場や役職よりも人間同士であるということに重きをおいた信頼関係・人間関係の形成を促進するために、仕事に焦点を当てない自由な交流時間の設定も大切であるということです。
最後に、企業方針を変える取り組みは、主に組織レベルまたはチームリーダーによって実施されるものです。
これには、ルールを明確にし、差別を防ぎ、職業倫理を遵守する行動規範を作成することが含まれます。従業員の福祉を尊重する意味では、セルフケアのための休暇を取ることに対して、寛容な方針の拡充も考慮されます。
また評価方法は、頻繁で透明性があり、正確で比例的なものでなければならず、訂正が可能であるべきです。またリーダーシップのあり方は幅広いものであるべきで、例えば、リーダーは全てのチームメンバーの参加を奨励し、1人ではなく複数のリーダーを持ち、チームの目標やスケジュールなどの集団的な意思決定を実践し、上位のメンバーに疑問を投げかけることが許容されるべきです。
ミスの報告プロセスは明確にし、ミスに対する集団的な対応を重視し、善意のミスが発生した場合は罰せられたり、従業員の評価に影響を与えることは許容されないべきです。実際、ミスを迅速に報告する従業員は、その報告に対して報酬を受けるべきとされることがよく提案されています。
俗にいう「ぬるま湯組織」とは違い、心理的安全性は従業員の意識や成長意欲の向上を促進する大事な要素です。
心理的安全性を高めることで課題の早期発見やミスコミュニケーションを防ぐなどのメリットがあります。これにより、エンゲージメントの強化から生まれる社員のやりがいも高まり生産性の向上が期待できます。ぜひ上記で紹介した心理的安全性の作り方を実践してみてください!
心理的安全性や職場の環境改善についてより詳しく知りたい方は以下の記事もおすすめです。
「心理的安全性を高める"アフターコロナ"の職場づくり」(ダウンロード資料)
エイミーエドモンドソンが明かす、心理的安全性と内発的動機の相互関係
【要約】「心理的安全性のつくりかた」とは? - 日本企業に必要な4因子-【まとめ】
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